なんばゆき
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・福岡県出身 ・現在ベトナム在住 ・夫1人息子1人 コメント、トラックバックは受け付けておりません。ご意見ご質問のある方はメールでお願いします。m(__)m uzu@uzugallery.com http://uzugallery.com/ 姉妹ブログ:UZU and Co. カテゴリ
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漆画を描くのに必要な道具は色々ありますが、絵を描くのに必要な筆がその最たるものかもしれません。漆画の場合なのか、ここがベトナムだからなのかわかりませんが、漆画を描くのに今でも当たり前に使っている平筆は実は人毛で作っています。この手前がその平筆。
実はこの平筆、柄の部分にもずっと奥まで人毛が入っているのです。だから出ている部分の毛が漆が固まったり、薄くなったりして使いづらくなったら、その部分をバシッと切って、中の部分を出すのです。奥の平筆がまさにその作業中。 こんな風にガシッと切ると、 奥にある毛が出てくるのです。写真では毛に見える部分がよくわからないでしょうけど、この周りのガビガビした部分を削ると毛が見えて、それを漆画経験20年くらいの職人が上手に毛先を整えます。 そうするとこんな感じで、平筆がまるで新品になる。ま、2cmほどは短くなりますが、毛先はピカピカの新品。また毛先が固まって使いにくくなると、2cmくらい下を切って同じような作業をして、毛先だけ新しくする。 ベトナム女性の、パーマもカラーもしていない綺麗な髪のみしかこういう筆にはなりません。昔は「髪を売らんかね~」と日本人で言うと「きんぎょ~ぇ、きんぎょ」みたいに買いに来る人がいたそうですが、最近のベトナム女性は、特に都市部の若い女性は綺麗に染めていたりパーマも当たり前。こういう筆も段々なくなるのかもしれません。 ところで、うちの教室でいきなりその日の先生がこの作業を始めたのですが、使っているナイフがどうみてもうちの台所の包丁。 「何よこれ、台所のを持ってきたの?(半ば怒り口調で)」 「お宅のスタッフが持ってきてくれたから」 「アンタ(スタッフに)ねぇ、もうこれは二度と台所には戻さないでねよ!」 「わかった、わかった(笑いながら。全然真剣に悪気はなし)」 そう、ベトナムでは台所で使うものも、そうじゃない所で使うものも、差別をしない(これは厳密には区別でしょうけど)。とにかく、みんな平等、ものも平等。タオルも雑巾も、何もかも、、、、、いや、これ、まったく嘘とは言えないのがかなりつらい。 でも、この時代、こんな風に作る道具もあるのです。私も実際、毛先を出すのを見たのは初めてでした。
by yukiazur
| 2010-12-14 23:37
| Lacquer General
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